ちくしょう。兼職だ!専業には民間市場を失うリスクがある

本日のテーマは議員の兼業です。

まだ未熟ではありますが、約3ヶ月議員として活動をしてきましたが、
民間市場の感覚が薄れてきたことを痛感しています。
改めて申し上げておきますが、
地方議員の場合は議員活動に特化するよりも、
兼業をした方が合理的だと思っています。

そもそも、あまり知られていませんが、
特に地方では「議員報酬」のみで生活することは難しく、
兼業は当たり前に行われています。

議員の兼業が合理的だと考える理由一つに、
議員に専業することは、議決などの意思表示の質とは関係無いことが挙げられます。
議員の仕事は「議決」をはじめとする議会上での意思表示であり、
そこに至るまでのプロセスは基本的に自由が認められています。

以前もブログで書きましたが、
実際の登庁義務はほとんどない極めて「時間の融通がきく」仕事です。
休もうと思えば一般的な大学生よりも多く休みをとることもできますし、
議会に参加し一切発言しないで座っているだけでも、誰からもお咎めはありません。
(むしろ黙っていたり目立たない方が叩かれなくて楽な仕事かもしれませんw )
過去の記事:固定給と自由な時間。政治家は、自分に相当厳しくないと堕落していきそうだ…

「街のために日々活動をする!」
ということはもちろん大切なことです。
そのために、地域の行事に参加することで、
閉会中は夏祭りに参加する議員などが多いことも事実です。
過去の記事:夏だ!祭だ!政治家参上!?私が祭や式典に参加しない理由

また、政策の勉強をすることも閉会中の仕事の一つですが、
私は最小限の事実確認に留める努力をしたいと思います。
行政による解決が難しいことであれば民間で解決すべきことであり、
政策に縛られることで、「行政の力で何とかしなければ…」という結論が導き出されるからです。

議会活動を一生懸命やろうとすればするほど、
無限の粗探しに飲み込まれてしまい、
大きな解決策が提示できなくなってくるという罠も潜んでいます。
それでは、せっかく「20代のIT経験者」として、
議席をいただいた意味がなくなってしまい、
単なる陳情処理をする存在になってしまうことでしょう。

市場の無い世界で活動をしていると、一般の感覚は欠如してきます。
だからこそ、民間の市場で仕事をすることが、一番政策の勉強になると考えています。

約3ヶ月、活動を経験してみましたが、
専業することで、意思表示の質が落ちてしまうように感じています。

また、もう一つ重要な理由として、
私自身がいわゆる「職業政治家」になってしまうリスクを回避したいと感じてきたからです。

議員の仕事は4年に1度選挙があり、
公務員や、会社員と比べると非常にリスクの高い仕事です。
しかし、「生活がかかっているから」と保身に走ってしまうようでは本末転倒です。
結婚して家庭がある場合に、蓄えもなく議員に専業をするということは、
リスクセンスが欠如した無謀な行為だと言えるでしょう。
だからこそ、兼業をすること、専業する場合も他で働けるスキルを持っておくことは、
議員として不可欠だと思います。

私の場合は、政策の議論ではあまり出てこないような解決策を提示するために、
最先端のテクノロジーについてしっかりと知識をついていきたいと思っています。
そして民間人としてのスキルが残っていれば、
議会人として強気な活動をすることが可能になります。

とは言うものの、実際は政治家になってから、
365日ブログを書くことを決めたことや、
また多くの団体から社会を変えるための素晴らしい取り組みのお誘いをいただくようになり、
結局のところ、毎日政治のことばかりになっています。

もちろん情報発信をすることで透明性を保つことが「ブレない」ことに直結するため、
365日情報発信は自分のためにも継続します。
挨拶回りもせず、民間での仕事を兼業していることにご理解をいただけるのは、
ごく一部の、私をご支援いただいている方以外にはあまり居ないと思いますし、
選挙を考えると圧倒的に不利な状況に自分を追い込むことになります。

しかし、よりエッジの効いた突き抜けた議員を目指すためにも、
事業を軸に意識を変えていきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社