500万でアイドルフェス化した「若者のつどい」は若者軽視。納税者目線で改革を実現します

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は、新宿区若者のつどい2017というイベントへ。
「若者のつどい」は、若者が区政に参加するきっかけや仲間づくりのために毎年行われているイベントです。

★若者のつどい2017を開催します★:新宿区

新宿区民の中で一番若者のつどいを愛するのは私だと自負しており、今回も開会から閉会まで会場から一歩も出ず各ブースを回りました。

まずは、自治体や区議会、選挙啓発のブースへ。
伊那市をはじめ、様々な自治体が出展されていました。

新宿区に関係するNPOのブースでは、活動のご説明をいただきました。

毎年おなじみですが、スタバコーヒーが無料でいただけます。

ビジネス関連のセミナーは席が埋まっていたり、地場産業の紹介ブースなども充実していました。
撮影禁止でしたが、昨年から定着したアイドルライブは男性アイドルの方も出演されており、女性の方も盛り上がっていました。

区民以外の方にもお楽しみいただけたようです。

今回は前回以上に動画や楽曲で出演者についての予習をしました!
あくまで所属委員会の事業を区議会議員として検証するためですよ!?
行政のイベントのため立って盛り上がれないなど制約はあり(苦笑)、立ち上がって踊っているところをスタッフに注意されている方もいらっしゃいました。
制約はあったものの、お楽しみいただけたのであれば嬉しいです。

さて、若者のつどいに関しては、これまでも様々な提言を行ってまいりました。

過去のブログはこちら。

予算500万、アイドルフェスで来場者増でも、区政参加できない「若者のつどい」は見直しを

行政が若者対象のイベントを運営する難しさ。新宿区「若者のつどい2015」へ参加。

これまで、新宿区議会でもっとも若者の立場に近い視点から、見直し・縮小を主張してきました。
理由については上記のブログにも記載させていただいております。
今年から新たに「若者会議」が始まったため、「若者のつどい」は廃止が望ましいと考えています。

過去のブログはこちら。

ITやベンチャー、民間活用など、普段の議会と質が違う!第一回しんじゅく若者会議開催

若者のつどいは「男女共同参画課」で、そして若者会議は「広聴担当課」が行っていますが、どちらも区政参加と仲間づくりが主な目的です。
異なる部署で似たよう事業を行う必要はありませんし、若者会議の方が民間で代替不可能かつ低コストで実現できます。
どうしてもイベントの開催を望む声があれば、若者会議のメンバーで、民間の資金を活用して行うべきでしょう。

ここまでが議会活動の取り組みです。
ただ、若者のつどいが開催される以上は、一人でも多くの区民の方に楽しんでいただく必要があります。
私は欠かさずイベントに参加していますが、アイドルファンでもない一人で参加された新宿区民の方がさみしそうにしている姿を見かけます。
たまたまブースで一緒になり話を伺う機会がありましたが、知らない人に声をかけにくいとのことでした。
一人で来られた方はそのまま帰ってしまうことも多く、これでは仲間づくりという目的が達成できません。
実はこれまでは、仲間づくりの企画が行われて、仲良くなった人同士でSNSのアカウントを交換することもありましたが、昨年からこの企画は消えてしまいました。

そこで以下の質問をしました。

伊藤 今年の若者のつどいは、どのような条件を満たせば成功したとお考えでしょうか。指標や、人数以外に重視している点があれば、教えてください。今年の若者のつどいに一人で参加した場合でも、出会いや交流につながるよう改めて配慮をいただくことは可能でしょうか。また、今後も若者同士の出会いや交流を重視する場合、2015年までに行われていた仲間づくりに特化した企画が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

吉住区長  今年の若者のつどいのテーマは「ひろげよう新宿の魅力」です。来場した若者が、新宿の魅力を感じ、認識することにより、地域や行政、団体とつながり、地域参画へのきっかけになっていくと考えています。新宿の魅力を伝えるためには、新宿に関わりのある方や、新宿で活躍している方々から発信していただくことが一番です。そこで、当日の出演に先駆けて、参加者や関係者に、自分が思う「新宿の魅力」をメッセージボードに書いて、ツイッターなどSNSで事前に発信していただいています。これを見た若者に、新宿の魅力のイメージをふくらませて、イベントに来てもらうのがねらいです。そして、実際に来場し、新しい新宿の魅力を見つけることを、今年の若者のつどいはめざしています。
次に、一人で参加した場合など、出会いや交流につなげるような配慮や仲間づくりについてです。
今年の若者のつどいの会場内には、「新宿の魅力」を表す多種多様なイベントやブースを用意します。小ホールのトークショーでは、出演者からの語りだけでなく、来場者からも思いや知識などを語っていただけるよう工夫します。体験型のブースでは、関心のある方同士が一緒に体験することで、新たな出会いや交流につながる企画としています。

さて、今回のイベントが大盛り上がりだったことは間違いありません。
しかし、大切なことを忘れてはいけません。
それは、今日のイベントに参加していない若者たちのことです。

新宿区には今回のイベントの結果を、アイドルライブにより人が増えたとか、アンケートの評価が高いということで判断していただきたくはありません。
そもそも、アイドルフェスに参加して、スタバのコーヒーも無料で飲めて、廃止すべきだと言う人がいるはずがありません。

新宿区の企画に対して趣味が合わない方、そもそも忙しかったり、知らずに参加していない、大多数の若者の立場を考えると、500万円もの公費で行うイベントとしては問題があると改めて断言します。
イベントの開催を望む声が多く集まれば、民間の資金で開催することがあるべき姿で、そちらの方がアイドルを支えることにもつながります。
新宿区内ではニーズさえあれば、民間によるイベント開催は可能です。

過去のブログもご参考に。

補助金よりチャンス!リアニメーションで歌舞伎町から地域活性化と創業支援が実現(2010年)

アンケートを取る際には、本日お見えになっていない費用を負担された区民にこそ、
「このイベント内容で500万円かかります。あなたは、他人のためにお金を支払うことが妥当だと思いますか?」
と率直に意見を求めるべきです。
現在は、多くの納税する若者が軽視されている状態にあります。
現実的には全区民のニーズに対応することは不可能ですが、行政が事業を行うと高いコストが発生するため、経済的には望ましくありません。
新宿区が取れる政策としては、やはり若者のつどいを廃止すること、そして若者から税金を徴収する額を減らす(減税)という解決策しかありません。
どのような選択肢を取るにしても、現状維持ではなく、若者のことを真剣に考えて改めるべきです。

もちろん、アイドルファンのみなさまを批判するつもりはありません。
むしろ、さらに応援するためにも新宿区を発展させ、民間主体のエンターテイメントシティを推進することが大切です。
新宿区議会の中でエンターテイメント分野について一番の理解者であるようこれからも努力し、引き続き多くの若者と対話を行うことて真の楽しさ溢れるまちづくりを推進します。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社