こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
手話について質問しました。
新宿区では、「新宿区手話言語への理解の促進及び障害者の意思疎通のための多様な手段の利用の促進に関する条例」を制定しました。
以前もブログでご説明しましたが、手話には日本語対応手話と日本語と文法自体が異なる日本手話の二つが存在しています。
日本手話が母語の方に対しては、文字で情報発信を行うだけでは不十分で、日本手話による情報保障が必要です。
特にコロナ等に関する情報は、日本手話による映像配信を行うことも必要ではないかと考えています。
以下、質問と答弁です。
伊藤 新宿区では、日本手話や日本語対応手話の対応についてどのように理解されていますか。それぞれの特性に応じて、また独立した言語であるという前提から支援を考えられているのでしょうか。
日本語が母語ではなく、文法の異なる日本手話が母語である方に対して、日本語の文字や日本語対応手話で情報発信を行うことで十分だとお考えでしょうか。映像等で日本手話による情報保障を行うことが必要だと考えていますが、いかがでしょうか。
障がい者福祉を担当する職員は、手話に関する理解が必要だと考えていますが、調査研究や研修等を実施されるお考えはありますか。
吉住区長 手話言語について、独自の語彙及び文法体系を持つものと定義しています。一方で、日本語に対応した日本語対応手話があることを認識しています。
その対応として手話通訳者は日本手話と日本語対応手話を使い分けるなど、ろう者の利用する手話に応じて通訳を行っています。
利用する手話言語によっては、構造や文法の違いから、文字利用が困難となり、意思疎通は日本手話に限られている方もいらっしゃいます。
そのため、区の相談窓口では、手話による円滑な対応ができるようタブレット端末などを利用した「遠隔手話通訳サービス」を実施しており、職員の手話への理解にも繋がりました。
日本手話を利用する方への情報提供の方法は、内容や必要性に応じて柔軟に対応しており、第二次実行計画時のパブリック・コメントでは日本手話を用いた動画配信を行いました。また、区が主催する会議や、講習会では、事前に手話通訳の利用を参加者にお伺いしたうえで、手話通訳者の派遣を行っています。今年度の「区長と話そうしんじゅくトーク」でも申し込み時に、手話通訳の利用について、意向確認を行っています。
職員の理解啓発については、新規採用職員に対して、障害に配慮した接遇マナー研修を行うとともに、福祉部内研修では、区条例の趣旨について詳しく講義を行なっています。また、障害者福祉課の職員は、日常業務で聴覚障害者や手話通訳者との意見交換を行う機会が多く、手話に対する理解を深めています。
今後も、障害者福祉課の職員が得た知識を、庁内に発信することで、手話言語への理解を促進してまいります。
条例や日本手話について議論を行う機会になりました。
まだ、情報保障が十分に行われているとは言えませんが、新宿区内で理解が深まり、さらなる対応が行われるよう引き続き取り組んでまいります。
それでは本日はこの辺で。