市町村アカデミーで議員研修、執行部・住民・法律との認識のズレ

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日から2日間、自治体職員や議員の研修施設「市町村アカデミー(JAMP)」での議員研修が行われています。

こちらの研修所には、1期目の時にもおせわになりましたが、9月下旬から対面の研修を実施するようになったようです。
北海道から九州まで様々な地方議員のみなさまが100名ほど参加されていました。

最初の研修は「自治体議会のズレ、その分析と補正」というテーマで元衆議院法制局参事 吉田利宏さまに講義をいただきました。
執行部とのズレ、市民感覚とのズレ、法律上の使命とのズレについてご説明がありました。

執行部と議会でも考え方が異なります。
地方政治では首長の動きに注目がありますが、一人しか選ばれず関心のある分野など差も大きいです。
首長と同じ判断であれば二元代表制を採用する必要はありませんが、議会は住民に近いという特徴があります。
このズレを住民のために活かしていくことが重要です。

次に、政務活動費について住民は「公金を使うなら少しでも効果的に使ってほしい」議員は「少しでも調査研究に役立つなら無駄な支出ではない」などズレが生じていると指摘がありました。
このずれについては「住民福祉に還元するという意識をもって公開を徹底する」「もし自分の財布から支出するとどうなるのか」「適法であっても尺度を保つことが大切」というご指摘があり大変共感しました。
私自身は政務活動費を受け取ってはいませんが、議会改革を通じて区民の信頼を高められるよう議論を行ってまいります。

また、地方自治法では、議員には議事機関の一員としての役割が定められています。
しかし、与党議員のように提案を支持する議員についても役割を果たしていないという指摘がありました。
新宿区議会でも与党、野党という言葉が使われることもありますが、地方議会に与野党はありません。
政治家としての行動が重視されがちですが、議事機関でもあります。
住民の前で合意形成を行なっていく必要があります。
無所属として法律上の使命について理解を広げていければと考えています。

次の研修は「あるものを使い切る あるものから新しい価値を創り出す」というテーマで、銘建工業株式会社 代表取締役 中島浩一郎さまに講義をいただきました。
珍しく経営者の講義でしたが、岡山県真庭市で里山資本主義、バイオマス発電等をされています。

このテーマについては、早稲田大学公共経営大学院で真庭市長の授業で学んだことを思い出しました。
ブルーエコノミーの自然の生態系と同じように廃棄物も含めて価値に変えていく考え方にも共通しています。
都市部でも活かせる発想だと思っており、廃棄物も含めて新宿区のあるものを活かして価値を生み出すことが求められています。

また明日も研修があるので頑張ります。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社