都民ファーストの会はブログやSNSを禁止していない。情報発信できるネット系都議を応援

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

都民ファ、SNSなど発言制限…議員から不満も : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

私は特定の政党に所属しているわけではありませんが、ネットの情報をもとに議員の立場から解説させていただきます。
誤解されがちですが、ネットで議員のタイムラインを見る限り、都民ファーストの会はブログやSNS自体を禁止をしているわけではないようです。
実際に、これまでネットを積極的に活用してきた議員のタイムラインを見ると、今でも活発に情報発信が行われている上に、党に所属してここまで自由な発言ができるなんて、風通しが良いなと思ってしまうほどです。

もちろん私の場合は、無所属なので自由に発言させていただいておりますが、それでも闇雲に情報発信を行なっているわけではありませんし、政策を進めるためにも区役所や他の会派の状況も踏まえて情報を出すタイミングは選んできました。

例えば、公平な競争を担保することからも、入札に関わる意思決定を行う過程ですべての情報を公開することまでは、現実的とは言えません。
そのため、条例等を通じてどこまで情報公開が行われるか、先人たちにより議論が行われてきました。
決められた範囲で情報公開を行うことが大前提です。
もちろん、不備があれば即座に開示し、そのルールが時代にそぐわない場合は、しっかりと改善していく必要があります。

そして、今回の報道を見る限り、暫定的なものだと理解できます。
第一会派ということで、政策を実現できてしまう可能性は高いです。
しかし、別の考えを持つ他の議員と一切相談せず、
「〜にたくさん予算をつけます!」
と勝手に発言してしまうと、他の都議にも迷惑をかけることになります。

当然ですが、地域ごとに民意の付託を受けて当選している以上、自由な議員活動を制限するような統制があれば問題です。
しかし、期間限定で政策を前に進めるために都議が決めたルールを設けたにすぎず、仮に発言規制について問題視する声が党内部でも大きくなれば、おそらくスピード感を持って改善されることでしょう。

そして、都民ファーストの会が批判の対象になっていますが、これまでの政党政治全般に対しても同じことが言えます。
党に所属することで、政治を行う上で重要な「数」を得ることができます。
一方で、意思決定に様々な人が関わるようになります。
しかし、数がなければ政策を実現することができません。
そこで、様々な立場から徹底的に議論を行い、時には妥協をしながら団結して政策が実現します。
結果として、特定のグループにおいて賛否が分かれることなくまとまった意思表示を行います。

私は自由な意思表示ができるため、多数決の際にも思った通りに賛否の態度を表明し、少数意見として問題点や改善策指摘させていただいています。
多数決の結果が私一人とそれ以外、1:37という結果になったこともあります。
全会一致になることもありますが、もし実際に区民にアンケートを取れば、ここまで足並みが揃うことはまず考えられません。

一部の議会では議会改革を推進し議員間討議などを行うことで、所属政党や党議拘束とは関係なく、各議員が賛否を変えられるような議論のあり方へと変化をしています。

過去のブログもご参考に。

「まず」議会改革から。議員間討議で意見が変わることも

私が少数会派だからこそ必要性を感じている部分もありますが、新宿区でも推進していきたいと訴えているところです。
実際に議会改革委員会では議員間討議により意思決定が行われていますが、ありがたいことに少数会派の意見でも尊重し、反映いただいております。

都議会の場合にも、都議会自民党が第一党だった頃は自由で風通しが良かった、あるいは都民ファーストの会が言論統制を行なっているから問題だ、というレベルで議論を行なったところで、都議会改革にはつながりません。
議会改革については正解があるわけでもなく、都議会でどのような議論が馴染むのかは、しっかりと検討が行われることになるでしょう。

私のような一人会派とは異なり、党所属の議員となれば様々なご苦労もあることが想像できます。
しかし、おときた駿都議の投稿を拝見している限りは、会派の人数が増えて意思決定のプロセスが変化しても、可能な限り情報発信を行なっているようです。
他の会派を見てもここまで情報力のある議員はいませんし、今後自由度が高まることを期待し、さらなるご活躍を期待しております。

都民ファーストの会は、立ち上げの段階です。
100%の力を発揮しているわけではありませんが、ポテンシャルは高いものがあります。
ネットに強い都議、あるいは専門的な知識に長けた都議もいらっしゃいますし、ブログを更新する都議も増えてきました。
こうした動きがメディアで報じられることはありませんが、都政に新たな風が吹いてきたとポジティブに捉えるべきことです。
情報発信に熱心な都議を応援することで、その声は必ず反映され、さらなる自由な情報発信につながることでしょう。

政策的に踏み込んだ発言ができるのは、自ずと説明責任が発生する、議会質問を行なってからだと思います。
これまでの都政よりも未来の都政で情報発信が活発になることを期待し、私も負けないように頑張ります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社