新宿区立小学校の学校選択制廃止後、指定校変更制度で希望者全員受け入れへ

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日の文教子ども家庭委員会で、小学校の指定校変更についてご説明がありました。
これまでブログでもご報告をさせていただいた通り、小学校の学校選択制が廃止となり、指定校変更制へ一本化されました。
廃止に到るまでのプロセスに問題があったこと、そして制度廃止により柔軟な対応ができなくなってしまう等のデメリットについて、詳しくは過去のブログをご覧ください。

小学校選択制度廃止で問題なし。教育委員会の対応は結論ありきでは

2017年2月28日

7割が小学校選択制度廃止を求めていたって本当?パブリックコメントでご意見を!

2017年1月16日

もちろん、地域で子どもを育てるという考えはその通りだと思います。
しかし、ご家庭によって事情も異なるため、小学校の学校選択制をオプションとして残すべきとのご意見も考慮された制度にする必要はあります。
当時の議会では、制度の継続まで踏み込んで議論をさせていただく議員は少数派でしたが、小学校の学校選択制度の廃止が決まった後、指定校変更を活用することでご家庭の事情に応じて選択できるようにとの要望が、他の議員からも出ています。

散々議論して廃止される学校選択制度は、区民の意思で形を変えて維持される見通し?

2017年4月13日

「学校選択制度」や「指定校変更制度」など、制度の名称よりも中身が大切だと考えております。
廃止が決まった以上は、今ある制度の範囲内で区民が不利益を被らないように対策を講じることが必要ですが、議会における少数意見や区民からのパブリックコメントなどもご考慮はいただけたものと考えています。

さて、本日ご報告があった学校選択制度廃止後の指定校変更制度については、約130名ほどの希望者がいました。
指定校変更制度の半数の利用者が兄弟姉妹が通っているという理由、三割が自宅から近いという理由で、制度を利用されています。
結果として、二回に及ぶ審査の末、指定校変更制度の条件を満たさない方からの応募を除き、希望者全員が希指定校変更制度を利用することができたとのご報告をいただきました。

学校選択制度が廃止された以上、対象にならない方であっても、事情によっては指定校変更制度の利用を認めることが必要です。
私からは、対象外の方からの応募の内訳について質疑をさせていたところ、
「通学路が危険だから学校を変更してほしい。」
というご要望が数名の方からあったそうです。

もちろん、通学路の危険性については別のアプローチで対応すべきことがあるかもしれませんが、今通われている他の児童と同じ条件で、枠に限りがあるため優先順位としては難しいと感じました。
教育委員会からそのご家庭に対しては、
「対象として該当しない場合は、丁寧な説明をしている。」
とご答弁をいただきました。

小学校は学校選択から指定校変更制度へ。9月に理由を確認し審査へ

2017年8月22日

身体的な問題や兄弟姉妹など新宿区が示す条件に該当しない場合でも、
「個別の事情についても、ご意見を伺い柔軟に対応する。」
とご回答をいただいております。

一本化された指定校変更制度では、兄弟姉妹や身体条件など新宿区が提示した条件で概ね集約され、最大限ご希望にそえたのではないかと思います。。
しかし、家庭環境も多様化し、今の制度でいつまでも対応できるわけではありません。
引き続き、新宿区の学校制度についても、区民の目線で提言を続けてまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社