隠す(公開しない)から問題は大きくなる。委員会資料の公開で開かれた区政を

本日から3月12日まで予算特別委員会が行われています。

私は今回の予算特別委員会の委員ではありません。
任期中には2回、予算特別委員会の委員をさせていただく予定です。
別の年度に改めて議論へ参加させていただくことになります。

今回は委員にはなれませんでしたが、予算については特別委員会中に調査をして改めて結論を出します。
委員会に出席はできないものの、文書を提出する、本会議で討論をするなどして、予算に関する意見はお届けさせていただければと思います。

そこで、委員会に参加できない本日は、インターネット中継をじっくりと視聴させていただきました。
Twitterでは簡単な解説をつけながら実況中継も行ってみました。

新宿区議会 議会中継

総括質疑に関しては、答弁も含めて勉強になります。
しかし、午前中の予算に関する概要説明では、資料をひたすら棒読みするシーンが目立ちました。

私たち区議会議員は事前に説明があるため、手元に資料があり、話の内容も事前にある程度わかっています。
一方、区民の方にとっては、中継を視聴しても資料を棒読みしている箇所など理解しづらいと感じる場面が多々あります。

「議会のインターネット中継や録画なんて、どうせ誰も見てないからコストをかける必要はない。」
というご意見はあると思います。

しかし、パブリックな仕事とは「公開されている」仕事であり、オープンであることに最大の価値があります。

人間誰もが少なからず失敗を犯します。
それは当たり前のことだと思っています。
しかし、例え小さな問題であっても「隠している」から問題がどんどん大きくなっていき、明るみになった時には対処ができない状況になってしまうのです。

そこで、問題を最小限に防止するためにも、公開することへの投資は必要だと考えています。
情報が公開されていれば、問題が小さな段階でリスクを検知し、対処することができます。

予算特別委員会のように、インターネット中継を実施する場合には、同時に関連する資料が閲覧できた方が良いと思います。
また、別の委員会で議論をしていた際に、共産党の議員を中心に、委員会資料をインターネット上に公開すべきだ、と繰り返し提言をされていました。
こちらの話も前に進んでいきませんが、私は賛同しています。

もちろん、議論をしている段階の資料を公開することにリスクがあると感じる気持ちもわかります。
例えば、「仮」の資料だと強調した上で公開し、変更があれば差し替えられるようにしておくというのも一つの方法です。
区の公式見解ではないということを断っておくことで、区民の方にもご理解がいただけると思います。

政治家の不祥事が多発し、偏見の目で見られることもたくさんあります。
これは議員の仕事自体が閉ざされているため、一般の方に議員の仕事がほとんど知られていないことにも原因があります。

その結果として不祥事ばかりに注目が集まり、日常的な活動や議員が掲げる政策にスポットライトは当たりません。
政治が変わらなければ、社会は変わりません。
そのため、ゴシップのような議員の不祥事ばかりに注目が集まることは、良い傾向だとは考えていません。

政治家にとっても、公開することで不利益だと感じる情報もあるとは思います。
しかし、情報を発信をすることで、ポジティブな側面もネガティブな側面も議論が深まり、世論から政治が変わっていくと信じています。

議会活動に関して、これからも一切のタブー無し、包み隠さずオープンな情報発信を心がけていきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社