新宿区で保活入門!シェアハウス子育て勉強会で新宿区民とガチンコ議論も!

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は新宿区内のシェアハウスで子育て勉強会を開催しました。
私も歳を重ね、周囲で妊娠や出産についての話を耳にする機会が増えてきました。

保活セミナー自体が初めてだったので、改めて保活本を読んでみました。
また、お隣の中野区で保活セミナーに取り組まれている小宮山区議にもご協力をいただきました。
お忙しいところありがとうございました。

保育園には種類があります。
まず「認可保育園」は、国が定めた基準を満たし、市区町村により公費で設置され、保育料も区で決められており、比較的安価なことが特徴です。
自治体が設置すると、「新宿区立〜保育園」という名前になるというイメージがありますが、最近は私立保育園に公費を投じて設置する傾向もあり、株式会社の参入も進んでいます。
次に「認証保育園」がありますが、これは都道府県の基準を満たし設置される保育園です。
民間経営になるため保育料は認可保育園よりも高くなる傾向にありますが、助成を受けることで安価に入ることができます。
他にも、「認可外保育園」があります。
よく無認可保育園と呼ばれているため、言葉のイメージでネガティブな印象をお持ち方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
様々なタイプの認可外保育園がありますが、公費で運営される保育園よりも自由度の高い英才教育のようなカリキュラムを用意するなど、独自性を発揮している場合もあります。
その代わり、保育料が高めになってしまう傾向があります。
他にも、保育園と幼稚園の機能を持つ「認定こども園」や「地域型保育」などの事例もご紹介させていただきました。

次に、保活で何をすべきかをお伝えしました。
保育園の入園に関する資料にも記載がありますが、保育園に入れるかどうかは、指数という点数で結果が決まります。
議員に頼めば保育園に入れるという都市伝説をいまだに耳にすることもありますが、数字で判断するため忖度で決まるようなことはあり得ません。
また、同じ点数であってもその中で優先順位が決定します。
何点獲得すれば保育園に入れるかは、区役所に問い合わせれば確認することができます。
具体的な数字を掲載することはできませんが、私も問い合わせたところ、40点前後がボーダーラインになっているようです。

情報戦と言われているのは、こうした情報がホームページで公開されていないことにも原因があります。

他にも、初期の段階から、認可以外にも認証や認可外を検討することの重要性についてお伝えしました。
その理由は、認可以外の保育園を利用していることが、指数に影響を与えるからです。
何に点数がついているか基準を見れば、自ずと何が影響するかが見えてきます。
ただ、この指数を稼ぐために離婚までしてしまうケースもあるようですが、点数稼ぎのための行き過ぎた保活は本末転倒になってしまいます。

新宿区の保活については一定のニーズがありそうなので、今後もブログ等を通して、よりコンパクトにわかりやすくお伝えできればとも思います。

ここまでは手続きについて説明してきましたが、通常、具体的な入園手続きは職員の方が行っています。
今回の勉強会では、政治家としての視点で、未来の子育て政策をどのようにつくっていくかを考えるための、政治的なコンテンツもご用意させていただきました。
シルバーデモクラシーと言われながらも、区財政において子ども関連の予算は非常に大きなインパクトがあることや、具体的に0歳児保育に約500万円の公費が投じられていることなどを、ご紹介させていただきました。
そして、議会活動における取り組みを中心に、待機児童解消を進めながらも、改革を進めることの重要性をご説明させていただきました。
その上でご意見をいただいたり、自由なディスカッションが行われました。
一般的に、政治の話はまだまだ敬遠される方もいらっしゃいますが、区政は一番生活に近い政治の場です。
子育てなど自治体で行われている議論に関しては、難しい知識が必要なわけではありませんし、実体験に基づき現実的な話をすることが大切です。
保育園関連の政策ひとつとっても、区立保育園増からバウチャー制度推進まで、議論がわかれるものです。
私なりに、未来のことを考えて政策判断を行なっています。
決して中立ではありませんし、特に考えを強制することもありません。

本日議論をさせていただいた中で、情報公開が不十分であったり、申請書の手書きが辛いというご意見がありました。
特に認可保育園のボーダーラインについては、すでにホームページ上に公開している自治体もあります。
情報公開を行わないことで、問い合わせが増えてしまい、それに対応する職員も必要になってしまいます。
新宿区でも積極的に情報公開を推進し、当事者の目線からさらにわかりやすいホームページを目指すことが求められています。

参加された方の中には、民間企業でシェアリングエコノミーによる子育て支援を実践されようと準備をされている方もいらっしゃいました。
現在はバウチャー制度が一部導入されていることをお伝えし、多様な選択肢が必要であることを議論しました。
命を扱う以上、規制のバランスに納得できるかや、より効率的な運営のためのIoTの活用についても議論を行いました。
シェアリングエコノミーに限らず、新たな手法で社会的課題を解決しようとすれば規制がハードルになります。
民間の力で子育て支援を行えるよう、新宿区や東京都が率先して改革を行なっていく必要があります。

他にも、赤ちゃん縁組で新しく家族を迎える区民の方からも、当事者としてお話をいただきました。
社会的養護に関して生の意見を聞く機会はなかなかありませんし、票につながらないため政治家もなかなか力を入れて取り組まないのが実態です。
新宿区でも児童相談所が設置されることが決まりましたが、すべての子どもたちがあたたかい家庭で暮らせるよう、当事者以外の区民も巻き込んで前に進めます。

たくさんのご意見がお伺いできて、私も大変勉強になりました。
シェアハウスのみなさま、参加者のみなさまには、貴重な機会をいただいたことを感謝しております。
ぜひまた新宿区民のみなさまと、勉強会やワークショップなど取り組んでいきたいです。

区政について、どのようなテーマでも関心を持っていただければ幸いです。
保活セミナーはもちろん、新宿区に関する各種勉強会やご相談は常時受け付けております。
どうぞ、お気軽にご相談ください。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社