子どもたちが先生を追い越す可能性。公立小学校の英語教育にICTは不可欠

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

小学校でのプログラミング必修化に向けて、来週から始まる議会での代表質問でも取り上げさせていただきます。
また、プログラミング教育と同じく活発に議論が行われているのが英語教育です。

本日は、先進的な取り組みを行われている小金井市立前原小学校で授業を見学させていただきました。
前原小学校の松田校長は、公立小学校で1年生からのプログラミング教育を実施したり、先進的な取り組みをされてきました。
私も2014年に、松田校長が以前いらっしゃった愛和小学校に一度視察をさせていただいたことがありました。
当時は議員になる前でしたが、先進的な授業に衝撃を受け、今でも最も参考にさせていただいています。
別日ですが、視察をされたおときた都議のレポートもご参考に。

児童のノートをオンライン共有、レゴをプログラミング操作…最先端のICT教育現場が凄すぎる! | 東京都議会議員 おときた駿 公式サイト

松田校長のインタビュー記事も衝撃的です。

「夏休みの宿題はいらない」 公立小学校の現役校長が変えたい“昭和的な”教育

話を前原小学校に戻しますが、とても人気で(!?)40名もの方が集まり、授業見学が行われました。
特徴的だったのは、「Einglish Central」というWebサービスを活用した英語の授業が行われていたことです。

English Central

授業を行っていた先生は、
「教員も忙しい中で、英語の準備をするのは大変。ICTを活用することで負担が軽くなり、効果的な教育を行うことができる。」
というお話をされていました。

このサービスはとてもよくできていて、「見る」、「学ぶ」、「話す」をバランスよく学ぶことができるそうです。
「見る」では、実際に口元など英語の発音を見ることができます。
「学ぶ」では、知らない単語など集中的に学ぶことができます。
そして「話す」ですが、マイクで自分の声を録音して聞いたり、音声認識を活用することで、発音のチェックを行うことができます。

私が中高で英語を学んだ際は、話すことや発音などは後まわしだったように記憶しています。
そして思い返すと、先生の発音自体をそのまま真似すると悪いくせがついてしまう可能性もありました。
おもしろいと思ったのが、先生よりも発音が上手な子どももいたことです。
当然ながら、ネイティブ並みの発音ができる小学校の先生ばかりではありませんし、大人でも帰国子女などを除き、数はそれほど多くないでしょう。
しかし今の子どもちたは、ICTを活用することで、個別最適化された質の高い教育を受けて大人を超えることも可能です。
だからと言って大人の存在が不要になるわけではありません。
大人には、効果的な学習を行うためのコーチとして子供たちをサポートする役割があります。
英語教育に限らず、これからの子どもたちは、大人をどんどん追い越して、生きる力を身につけてもらいたいですね。

効果的な英語教育を推進するためにもキーワードとなる、ブレンデッドラーニングについてのお話も伺いました。
関連書籍も研究させていただいた上で、改めてブログでご報告させていただければと思います。

ブレンディッド・ラーニングの衝撃 「個別カリキュラム×生徒主導×達成度基準」を実現したアメリカの教育革命 | マイケル・B・ホーン, ヘザー・ステイカー, 小松 健司 |本 | 通販 | Amazon

私の場合、プログラミングについては多少の経験がありますが、英語に関してはイマイチで、子どもたちの教育に偉そうなことを言える立場ではありません。
私自身が小学校で勉強したくなるほど、素晴らしい授業が行われていました。
お金を投じることも重要ですが、未来のために必要な教育は何かを考えて動くことの大切さを、松田校長のお話をお伺いして改めて感じました。

端末さえあれば、無料で膨大な情報にアクセスできるのがICTの特徴です。
工夫次第で安くできるものですが、まだまだ実践されていないのが現状です。
コンピュータは仕事でも活用してきましたが、英語が日常で必要になるタイミングは、どうしても必要な情報が日本語で公開されていない場合くらいです。
自動翻訳やネットで単語の意味を調べればなんとなく要旨がわかってしまう便利な世の中になりました。

人工知能による翻訳を頼りにしながらも、当面はグローバルなコミュニケーションが必要な社会になってくると思いますし、政治家としても英語ができれば活動の幅が広がることは間違いありません。
ICTと同様に、大人として、急成長する子どもたちに負けないように勉強するべきです。
これから文教子ども家庭委員会等で議論を行う上でも、英語は腰を据えて集中的に訓練したいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社