「ネット選挙のみ」で中央区議選に勝てる時代かもしれないけど、リアルの熱量も大事なわけで難しい…

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

中央区で、新たな挑戦される方に注目をしています。

【ご報告】ほづみゆうきは、東京都中央区の区政にチャレンジいたします。 – 東京の中央区で、子育てしながら行政について考えるブログ

インターネットを中心とした選挙は、私も成し遂げることができなかった、素晴らしい挑戦に心から敬意を評します。

この取り組みは、無謀だと言われていますが、結論から申し上げると当選は可能です。

ネット選挙については、新たな効果的手法を開拓してきましたが、下記の記事もご参考に。

【第5回・ポリテック最前線】統一地方選挙ネット選挙で当選率アップ〜SNS編〜 | The Urban Folks

【第6回・ポリテック最前線】統一地方選挙ネット選挙で当選率アップ~ブログ編~ | The Urban Folks

地方選挙の特性を理解することが大切です。
23区では数十人立候補するため、一人から得票するむでのハードルが非常に高いです。
組織もなく浮動票が見込めない場合、直接繋がりのある支援者の存在が大切になります。

候補者の条件により浮動票が見込める場合もありますが、基礎自治体で当選するためには、ボーダーの半分程度は直接面識のある後援会員がいなければ厳しいと考えています。

ネットでも同様に、支援者を獲得することができれば、当選は十分可能です。

具体的には、後援会入会の申し込みをいただくことで、得票に結びつけることができます。
フォームを作成して、お申込みいただければ、支援者がどれだけいるのか数字で把握することが可能です。

私が4年前にネット選挙に挑戦した際に、最終的には6万PV/月まで伸ばしました。
とはいえ、パズる記事を書いてPVを獲得することよりも、区民の流入を増やすことにSEO対策を実施していました。
限られた制約の中で、最大限の成果を出したと思います。

結果として後援会入会は50名程度、またSNSでのつながりは200名程度でした。

選挙の結果を分析すると、ネットのみで完結した得票を分析すると、200名程度しかないことがわかりました。
区議選の総括として、地域をかためたことが大きな勝因で、ネットはごく一部の影響にとどまりました。

地盤に関する記事はこちら。

選挙に必要な地盤・看板・鞄。落下傘が苦戦する地盤づくり

中央区議選の場合、後援会申し込み、SNSのつながりで600名程度の支援者が獲得できれば、当選の可能性が出てくるような気がします。

選挙区内のインフルエンサー、インターネットの活用に長けた方であれば、達成可能な範囲だと考えています。

私は、インターネット上で500名以上の区民の方とつながりがあります。
もちろん、すべてが支援者というわけではありませんが、ネット経由の区政相談を多くいただいております。
後援会の申し込みや最近ではお会いしたことがない方からご寄付までいただきありがたいです。

現在は、活動量の5%程度をネットに割いています。
仮に100%ネットにリソースを割けば、すべてをネットで完結させることも可能かもしれません。

新人の頃は前職がITということもあり、最初はネットのみで選挙に出ることを夢みていました。

しかし、駅に立つだけでリアルで会える支援者と接点を持つことをあえて避けることが、政治家のあり方として正しいのかは悩むところです。

政治家の都合でリアルを捨てることに、どれほどの価値があるかもわからなくなりました。
関心の薄い若い世代の声を区政に届けるためには、直接お会いして熱量をお伝えし、コミュニケーションを取ることが大切だと痛感し、始発終電キャンペーンを連発することになりました。

きっかけはネットでも、直接お会いすることも心がけています。
そして、アナログで非効率そうに見える区政レポートがきっかけでSNSの申請が増えていることも事実です。
デジタル100、アナログ0のような取り組みよりも、バランスが有権者には好まれるのではないかと思います。

国政についてはわかりませんが、少なくとも区市町村議会選については、ビジネスと同じもので過度に特別視する必要はないと考えています。

前提として、現職やその支援者は相当な労力をかけて命がけで政治に取り組んでいるため、確か「ぽっと出で当選することは難しいですが。

しかし、既存の政治家よりも支援を得るために投資を行い、支援者を集めるということは、ビジネスと同じ理屈で考えられる範囲だと認識していますし、小さなジャイアントキリングは多数事例があります。

インターネット経由の後援会員獲得についても、アクセス解析を実施して、コンバージョン率をあげる努力が必要です。
これは、民間で行ってきた仕事とまったく変わりませんし、政治だから特別なことが必要なわけではありません。

また、街頭活動の時間についても、基本的には誰でも捻出可能です。
例えば、時間をかけて平日の短時間や土日のみでも駅に立つということでも問題ありません。
30分、10分程度であれば、毎日駅に立つことも可能です。
短時間で当選をするには、政治の常識を覆すほどのイノベーションが必要ですが、ちょっとした工夫で誰もが現職に匹敵する活動時間を捻出できる可能性を持っています。

中央区から挑戦される高橋元気さんは、IT企業に勤められながら私も連発している20時間の街頭活動に挑戦されていました。

あたらしい党 高橋元気のスーパー政治チャンネル(高橋元気) – ニコニコチャンネル:政治

正社員、自営業に関わらず、自由な時間を捻出できるよう働き方のあり方を見直すことは必要ですが、自分ができる範囲で行動することが大切です。

社会を動かすためには、支援者に加えてビジネスと同様に資金が必要なものです。
現在はインターネットで調達可能で、若い人にも門戸が開かれてきたように思います。

私の成し遂げられなかったことに挑戦される若い世代の新人の方に党派を超えてエールをおくりたいです。
そして、ネットもリアルも駆使する高橋元気さんが結果を出されることに期待をしています。

私は古い側の政治家かもしれませんし、目新しいことはできません。
厳しい情勢を覆し、最終的には新宿区内では誰にも負けないように結果でお示しできればと思います。

夕食を食べ終えたので、目白駅での始発終電キャンペーンに復帰します。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社